立宗七百六十七年の新春を寿ぎ奉る 立宗七百六十七年の新年を迎え、 御隠尊日顕上人猊下には御機嫌麗(うるわ)しく新年をお迎えの御事と慶賀至極に存じ上げます。 また、法華講大講頭・法華講連合会委員長星野浩一郎氏ほか全国法華講員御一同には、清々しく新春をお迎えの事と存じます。 本年、宗門は「勇躍前進の年」を迎え、来たるべき平成三十三年宗祖日蓮大聖人御聖誕八百年法華講員八十万人体勢構築の実現へ向けて、各講中共に誓願達成の気運が高まり、僧俗一致・異体同心の団結と身軽法重・死身弘法の強盛なる信心を以って大きく前進しつつあります。 これも偏(ひとえ)に、各支部共に指導教師・講頭を中心に講中一結して、寧日(ねいじつ)なく勇猛果敢に折伏戦を展開してきた結果であり、誠に喜びに堪えません。 さて、『法華経薬草喩品』を拝しますと、 「是の諸(もろもろ)の衆生、是の法を聞き已(おわ)って現世(げんぜ)安穏(あんのん)にして後に善処(ぜんしょ)に生じ、道(どう)を以て楽を受け、亦(また)法を聞くことを得(う)」(法華経 二一七頁) と仰せであります。 此の御文について、『法華文句』には、 「現世安穏後生(ごしょう)善処とは、即ち此れ報因に報果を感ず」(法華文句記会本中ー四〇九頁) とあります。 即ち、法華経信受の現当二世に亘る功徳を説かれ、現世に妙法弘通に励んだ因は、報因報果、因果の二法によって、必ず未来世に善処へ生まれることが出来ると仰せられているのであります。 つまり「現世安穏後生善処」の果報は、妙法受持の功徳によって、はじめて享受することが出来ると説かれているのであります。 されば、『秋元殿御返事』には、 「南無妙法蓮華経と唱へさせ給へ。『現世安穏後生善処』疑ひなかるべし。法華経の行者をば一切の諸天、不退に守護すべき経文分明なり」(御書 三三四頁) と仰せられ、唱題の功徳によって、「現世安穏後生善処」は疑いなく、法華経の行者を一切の諸天が不退に守護することは、経文に明らかであると御教示遊ばされているのであります。 更に、『持妙法華問答抄』には、 「願はくは『現世安穏後生善処』の妙法を持つのみこそ、只今生の名聞後世の弄引(ろういん)なるべけれ。須(すべから)く心を一にして南無妙法蓮華経と我も唱へ、他をも勧(すす)めんのみこそ、今生人界の思出なるべき」(同 三〇〇頁) と仰せであります。 御文中「南無妙法蓮華経と我も唱へ、他をも勧めんのみこそ、今生人界の思出なるべき」との仰せを拝する時、今こそ、宗内僧俗一同、愈々二年余に迫った、宗祖日蓮大聖人御聖誕八百年法華講員八十万人体勢構築を目指して、昼夜を分かたず、全力を傾注して大折伏戦を展開し、以って、末法の御本仏宗祖日蓮大聖人の広大無辺なる大慈大悲に報い奉られるよう心から祈り、新年の挨拶といたします。 (大白法・平成31年1月1日号より抜粋) (平成31年1月掲載) |