立宗七百六十五年の新春を寿ぎ奉る 立宗七百六十五年の新春を迎え、御隠尊日顕上人猊下には御機嫌麗(うるわ)しく新年をお迎えの事と慶賀に堪えません。 また、法華講大講頭・法華講連合会委員長星野浩一郎氏ほか全国の法華講員御一同には、清々しく新春をお迎えの事と存じます。 さて、本年は「折伏育成の年」であります。 大聖人は、折伏について『聖愚問答抄』に、 「今の世は濁世なり、人の情もひがみゆがんで権教謗法のみ多ければ正法弘まりがたし。此の時は読誦・書写の修行も観念・工夫・修練も無用なり。只折伏を行じて力あらば威勢を以て謗法をくだき、又法門を以ても邪義を責めよとなり」(御書 四○三頁) と仰せられ、『如説修行抄』には、 「今の時は権教即実教の敵と成る。一乗流布の代の時は権教有って敵と成る。まぎ(紛)らわしくば実教より之を責むべし。是を摂折(しょうしゃく)の修行の中には法華折伏と申すなり。天台云はく『法華折伏破権門理』と良(まこと)に故あるかな」(同 六七二頁) と仰せであります。 正(まさ)しく、此等の御金言の如く、五濁乱漫として人心が極度に撹乱(こうらん)し、邪義謗法が充満している末法今日においては、摂折二門のうちには像法過時の摂受ではなく、折伏を以って邪義邪宗の謗法を破折していく時であることを一人ひとりが銘記し、講中一結して、折伏を実践していくことが今最も肝要であります。 と同時に、折伏したあとの育成が極めて大事であることを知らなければなりません。 抑(そもそ)も、折伏と育成は一体であり、折伏した人を正しく育成していく責任は、折伏した人は勿論のこと講中全体の責任であります。 講中が折伏と同様、組織を挙(あ)げて育成に取り組むことによって、はじめて激烈なる広布の戦いに耐え得る強靭な組織が構築され、更に教線を拡大して一天広布へ向かって大きく前進することが出来るのであります。 今宗門は、各講中共に、僧俗一致・異体同心し総力を結集して、来たるべき平成三十三年宗祖日蓮大聖人御聖誕八百年法華講員八十万人体勢構築へ向けて力強く前進しています。 この時に当たり、一人ひとりが折伏と育成の両義を確(しっか)りと確認して、講中一結・異体同心して誓願達成へ向けて進むべきであります。 就中(なかんずく)、本年は「折伏育成の年」であります。 講中全員が折伏に立ち上がり、講中が責任を持って折伏された人が折伏する人になるように育成していくことが本年最も肝要とするところである事を銘記され、愈々自行化他の信心に励まれますよう心から願い、新年の挨拶といたします。 (大白法・平成29年1月1日号より抜粋) (平成29年1月掲載) |