『曽谷殿御返事』には、 「法華経の敵を見ながら置いてせめずんば、師檀ともに無限(むけん)地獄は疑ひなかるべし。南岳大師の云はく『諸(もろもろ)の悪人と倶(とも)に地獄に堕(お)ちん』云云。謗法(ほうぼう)を責めずして成仏を願はゞ、火の中に水を求め、水の中に火を尋ぬるが如くなるべし。はかなしはかなし」(御書 一〇四〇頁) と仰せられ、謗法の者を見ておいて折伏もしない者は「師檀ともに無限地獄は疑ひなかるべし」と、まことに厳しく御教示あそばされるとともに、世の中の不幸と苦悩と混乱の原因は、すべて邪義邪宗の謗法の害毒によるものであり、この謗法を見て、そのままにして破折もせずに成仏を願う者は、まさしく「火の中に水を求め、水の中に火を尋ぬるが如くなるべし」と仰せられているのであります。 すなわち、たとえ信心をしていたとしても、もし謗法を放置したまま破折もしない、折伏もしないようであれば、成仏は思いもよらずと厳しく訓誡あそばされているのであります。 されば今、宗門が一丸となって、平成三十三年・法華講員八十万人体勢構築の誓願達成へ向けて前進をしている時、一人ひとりがこの御金言を心肝に染め、誓願達成の断固たる決意と勇猛果敢なる実践をもって、いかなる困難や障魔が競い起きようが、敢然として折伏を行じ、なんとしてでも御宝前にお誓い申し上げた法華講員八十万体勢構築の誓願は達成しなければならないのであります。 (大白法・平成30年2月16日号より抜粋) (平成30年4月掲載) |