日蓮正宗 昭倫寺

日如上人御言葉 十月度広布唱題会の砌

 令和4年10月2日 於 総本山客殿

大聖人様は『聖愚問答抄』に、
「修行に摂折(しょうしゃく)あり。摂受(しょうじゅ)の時折伏を行ずるも非なり。折伏の時摂受を行ずるも失(とが)なり。然(しか)るに今世は摂受の時か折伏の時か先(ま)づ是(これ)を知るべし。摂受の行は此の国に法華一純に弘まりて、邪法邪師の一人もなしといはん、此の時は山林に交(まじ)はりて観法を修し、五種六種乃至十種等を行ずべきなり。折伏の時はかくの如くならず、経教のおきて蘭菊(らんぎく)に、諸宗のおぎろ(頤)(ほま)れを擅(ほしいまま)にし、邪正肩(かた)を並べ大小先(さき)を争はん時は、万事を閣(さしお)いて謗法を責(せ)むべし、是(これ)折伏の修行なり。此の旨(むね)を知らずして摂折途(みち)に違(たが)はゞ得道は思ひもよらず、悪道に堕(お)つべしと云ふ事、法華・涅槃に定め置き、天台・妙楽の解釈(げしゃく)にも分明(ふんみょう)なり。是仏法修行の大事なるべし」(御書 四〇二頁)
と仰せであります。

されば私ども一同、改めてこの御文中にお示しあそばされた「邪正肩を並べ大小先を争はん時は、万事を閣いて謗法を責むべし」との御金言を拝し、特に今日(こんにち)の如き、新型コロナウイルス感染症によって世界中が末法濁悪(じょくあく)の世相そのままに騒然とした様相を呈している今こそ、私ども一人ひとりが断固たる決意を持って立ち上がり、一人でも多くの人に対して折伏を行じ、もって一天広布に向けて、たくましく前進すべき最も大事な時であることを知り、異体同心・一致団結して、いよいよ折伏に励まれますよう心から願い、本日の挨拶といたします。


(大白法・令和4年10月16日号より抜粋)

(令和5年1月掲載)