立宗七百七十一年の新春を寿ぎ奉る 立宗七百七十一年の新春を迎え、法華講連合会委員長・関野洋夫氏ほか全国法華講員御一同には、清々しく新年をお迎えのことと存じます。 さて、本年「折伏躍動の年」は、各講中共に、仏祖三宝尊への御報恩謝徳のもと、僧俗一致・異体同心の団結をもって果敢に折伏を行じ、一天広布へ向けて大きく躍進し、御奉公の誠を尽くしていかなければならない極めて大事な年であります。 特に今、依然として「新型コロナウイルス感染症」の勢いが止まず、世情騒然として状況を呈していますが、斯(か)くなる時こそ、私共は身軽法重・死身弘法の御聖訓を旨に決然として折伏に立ち上がり、この難局を乗り越えていかなければなりません。 大聖人は『立正安国論』に、 「汝(なんじ)早く信仰の寸心を改めて速(すみ)やかに実乗の一善に帰せよ。然(しか)れば則(すなわ)ち三界は皆仏国なり、仏国其(そ)れ衰(おとろ)へんや。十方は悉(ことごと)く宝土なり、宝土なんぞ破(やぶ)れんや。国に衰微(すいび)無く土に破壊(はえ)無くんば、身は是(これ)安全にして心は是禅定(ぜんじょう)ならん。此の詞(ことば)此の言(こと)信ずべく崇(あが)むべし。」(御書 二五〇頁) と仰せであります。 正(まさ)しく仏法の鏡に照らしてみる時、今日の混乱の原因は、多くの人が正法に背き、邪義邪宗の謗法に犯されているからであり、この謗法を退治し、一人でも多くの人が信仰の寸心を改めて、速やかに実乗の一善、即ち三大秘法の南無妙法蓮華経に帰依することが仏国土実現の為には絶対不可欠な要件となるのであります。 大聖人は『如説修行抄』に、 「権実雑乱(ごんじつぞうらん)の時、法華経の御敵を責めずして山林に閉ぢ篭もりて摂受の修行をせんは、豈(あに)法華経修行の時を失ふべき物怪(もっけ)にあらずや。されば末法今の時、法華経の折伏の修行をば誰か経文の如く行じ給へる。誰人にても坐(おわ)せ、諸経は無得道堕地獄の根源、法華経独(ひと)り成仏の法なりと音(こえ)も惜しまずよ(呼)ばはり給ひて、諸宗の人法共に折伏して御覧ぜよ」(同 六七三頁) と仰せられ、五濁乱漫(ごじょくらんまん)とした末法濁悪の今日の世相を観る時、正しく今日の窮状を救済する方途は、邪義邪宗の謗法の害毒によって苦悩に喘(あえ)ぐ多くの人に妙法を下種し、もって正法に帰依せしむることであると仰せられているのであります。 依(よ)って、大聖人は『南条兵衛七郎御書』に、 「いかなる大善をつくり、法華経を千万部書写し、一念三千の観道を得たる人なりとも、法華経のかたき(敵)をだにもせめざれば得道ありがたし。たとへば朝につか(仕)ふる人の十年二十年の奉公あれども、君の敵をし(知)りながら奏(そう)しもせず、私にもあだ(怨)まずば、奉公皆う(失)せて還(かえ)ってとが(咎)に行なはれんが如し、当世の人々は謗法の者とし(知)ろしめすべし」(同 三二二頁) と仰せであります。 即ち、世の中の苦悩と不幸と混乱の原因は、すべからく邪義邪宗の謗法の害毒にあり、したがって、例え如何なる大善をつくり、法華経を千万部書写しようとも、邪義邪宗の謗法を退治しなければ、破邪顕正の折伏を実行しなければ、得道はあり得ないと仰せであります。 されば、私共は大御本尊の広大無辺なる功徳を拝信し、各支部共に講中の総力を結集して大折伏戦を展開し、もって全世界の平和と全人類の幸せを実現すべく妙法広布に邁進していくことが今こそ最も肝要であります。 各位の愈々(いよいよ)の信心倍増を心からお祈りし、新年の挨拶といたします。 以上 (大白法・令和5年1月1日号より抜粋) (令和5年2月掲載) |