大聖人様は『御義口伝』のなかで、 「今日蓮が唱ふる処(ところ)の南無妙法蓮華経は末法一万年の衆生まで成仏せしむるなり。豈(あに)今者已(こんじゃい)満足に非(あら)ずや。已とは建長五年三月廿八日に始めて唱へ出(い)だす処の題目を指して已と意(こころ)得(う)べきなり。妙法の大良薬(ろうやく)を以(もっ)て一切衆生の無明(むみょう)の大病を治(じ)せん事疑ひ無きなり」(御書 一七三二頁) と仰せであります。 すなわち、末法の御本仏宗祖日蓮大聖人が唱えあそばされた本因下種の妙法は、末法万年の衆生までも成仏せしめる大良薬にして、この妙法の大良薬をもって一切衆生の根本の迷いである無明の大病を治することができることは疑いないと仰せられているのであります。 されば『四条金吾殿御返事』には、 「真実一切衆生色心の留難(るなん)を止(とど)むる秘術は唯(ただ)南無妙法蓮華経なり」(同 一一九四頁) と仰せられているのであります。 私どもはこれらの御文を拝し、本因下種の妙法の広大無辺なる功徳を拝信するとともに、この広大無辺なる功徳を一人でも多くの人々に知らしめていくことが今、最も肝要であると知るべきであります。 (大白法・令和2年7月16日号より抜粋) (令和2年9月掲載) |