大聖人様は『立正安国論』に、 「嗟呼(ああ)悲しいかな如来誠諦(じょうたい)の禁言(きんげん)に背(そむ)くこと。哀(あわ)れなるかな愚侶(ぐりょ)迷惑の麁語(そご)に随ふこと。早く天下の静謐(せいひつ)を思はゞ須(すべから)く国中の謗法を断(た)つべし」(御書 二四七頁) と仰せであります。 まさしく、この御金言の如く、世の中が平和で安穏であるためには、断固として邪義邪宗の謗法の害毒を断たなければなりません。 されば、私達はこの御金言を拝し、混沌とした悪世末法における不幸と混乱の原因は、ひとえに邪義邪宗の謗法の害毒にあることをしっかりと認識し、一切の謗法を断ち、末法の御本仏宗祖日蓮大聖人の本因下種の妙法に帰依することこそ、幸せを築く最善の方途(ほうと)であることを一人でも多くの人々に伝え、破邪顕正の折伏を行じていかなければなりません。 大聖人様は『立正安国論』に、 「汝(なんじ)早く信仰の寸心を改めて速(すみ)やかに実乗の一善に帰(き)せよ。然(しか)れば則(すなわ)ち三界は皆仏国なり、仏国其(そ)れ衰へんや。十方は悉(ことごと)く宝土なり、宝土何ぞ壊(やぶ)れんや。国に衰微(すいび)無く土(ど)に破壊(はえ)無くんば、身は是(これ)安全にして心は是禅定ならん。此(こ)の詞(ことば)此の言(こと)信ずべく崇(あが)むべし」(同 二五〇頁) と仰せであります。 この御文は、皆様もよく御存じのことと思いますが、改めてこの御金言を拝する時、今こそ私どもは、一人ひとりの幸せはもとより、すべての人々の幸せと真の世界平和実現を目指し、たとえいかなる障害や困難が惹起(じゃっき)しようとも、講中一結・異体同心して唱題に励み、その功徳と歓喜をもって全力を傾注(けいちゅう)して折伏を実践し、もって今日(こんにち)の混沌とした窮状を救済し、真の仏国土実現を目指していかなければならないと思います。 (大白法・令和4年11月16日号より抜粋) (令和5年3月掲載) |