『南条兵衛(ひょうえ)七郎殿御書』には、 「いかなる大善をつくり、法華経を千万部書写し、一念三千の観道を得たる人なりとも、法華経のかたき(敵)をだにもせ(責)めざれば得道ありがたし」(御書 三二二頁) と仰せられ、末法は折伏をもって正規とすることを明記され、「法華経のかたき」すなわち、邪義邪宗の謗法を破折し、折伏を行じない者は「得道ありがたし」と厳しく御教示あそばされているのであります。 されば、『曽谷殿御返事』には、 「謗法(ほうぼう)を責めずして成仏を願はゞ、火の中に水を求め、水の中に火を尋(たず)ぬるが如くなるべし。はかなしはかなし。何(いか)に法華経を信じ給ふとも、謗法あらば必ず地獄にを(堕)つべし。うるし(漆)千ばいに蟹(かに)の足一つ入(い)れたらんが如し。『毒気深入(どっけじんにゅう)、失本心故(しっぽんしんこ)』とは是なり。」(御書 一〇四〇頁)と仰せであります。 これらの御文を拝し、私ども一同、コロナ感染症によって世情騒然としている今こそ、講中一同、意を決して立ち上がり、一人でも多くの人々に対して、末法の御本仏宗祖日蓮大聖人の仏法の広大無辺なる功徳を説き、折伏を行じていかなければならないと思います。 どうぞ皆様方には、かくなる意を斟酌(しんしゃく)せられ、決意を固め、全力を傾注して折伏を行じられますよう心から願い、本日の挨拶といたします。 (大白法・令和3年3月16日号より抜粋) (令和3年5月掲載) |