大聖人様は『立正安国論』に、 「嗟呼悲しいかな如来誠諦の禁言に背くこと。 哀れなるかな愚侶迷惑の麁語に随ふこと。 早く天下の静謐を思はゞ須く国中の謗法を断つべし」(御書 二四七頁) と仰せであります。 この御文は皆様もよく御存じのことと思いますが、今日の世界の情勢を見ると、まさしく末法濁悪の世相そのままに、新型コロナウイルス感染症の世界的蔓延をはじめ、いつ世界戦争に発展しかねないウクライナとロシアの情勢など、様斬な異変や難事が惹起し、世情騒然とした様相を呈しております。 これらの現象を『立正安国論』の原理に照らしてみる時、 「世皆正に背き人悉く悪に帰す。 故に善神国を捨てゝ相去り、聖人所を辞して還らず。 是を以て魔来たり鬼来たり、災起こり難起こる。 言はずんばあるべからず。 恐れずんばあるべからず」(御書 二三四頁) と仰せの如く、今日の騒然たる状況は、まさしく邪義邪宗の謗法の害毒によるものであります。 大聖人様は『聖愚問答抄』に、 「今の世は濁世なり、人の情もひがみゆがんで権教謗法のみ多ければ正法弘まりがたし。 此の時は読誦・書写の修行も観念・工夫・修練も無用なり。 只折伏を行じて力あらば威勢を以て謗法をくだき、又法門を以ても邪義を責めよとなり。 取捨其の旨を得て一向に執する事なかれ」(御書 四○三頁) と仰せられ、今日の如き謗法の害毒によって、悪世末法の姿そのままに混沌とした姿を映し出している時、まさにかくの如くなる時こそ、私どもは断固たる決意と果敢なる行動をもって、一人でも多くの人々に謗法の害毒を知らしめ、もって広大無辺なる妙法信受の功徳を説き、破邪顕正の折伏を行じていかなければなりません。 (大白法 令和6年1月16日号 掲載) (令和6年2月掲載) |