日蓮正宗 昭倫寺

日如上人御言葉 一月度広布唱題会の砌

 令和3年1月1日 於 総本山客殿

既に皆様も御承知の通り、宗門は本年、宗祖日蓮大聖人御聖誕八百年の大慶事をお迎えするに当たり、法華講員八十万人体勢構築の誓願を立て、全国の指導教師ならびに御信徒御一同が異体同心・一致協力し、勇猛果敢に破邪顕正の折伏を行じてこられた結果、見事に誓願を達成することができ、まことにおめでとうございます。

これもひとえに、各指導教師の強盛(ごうじょう)なる信心と誓願達成にかける赤誠によるものと心からお祝い申し上げます。
また、御信徒御一同の懸命なる努力によるものと感謝いたします。

(中略)

特に、このたびの戦いを通して思うのは、勝利の秘訣(ひけつ)は、
「異体同心なれば万事を成(じょう)じ、同体異心なれば諸事叶(かな)ふ事なし」(御書 一三八九頁)
との御金言の通り、異体同心の団結こそ勝利の要諦であることを知らなければなりません。

大聖人は『生死一大事血脈(けちみゃく)抄』に、
「総じて日蓮が弟子檀那等自他彼此(じたひし)の心なく、水魚の思ひを成して異体同心にして南無妙法蓮華経と唱へ奉る処(ところ)を、生死一大事の血脈とは云ふなり。然(しか)も今日蓮が弘通する処の所詮是(これ)なり。若(も)し然らば広宣流布の大願も叶ふべき者か。剰(あまつさ)へ日蓮が弟子の中に異体異心の者之(これ)有れば、例せば城者として城を破るが如し」(同 五一四頁)
と仰せであります。

されば、我々はこの御文を拝し、改めて一天広布を目指す戦いにおいて、異体同心の団結がいかに大事であるかを確認し、講中一結して広布への道を進んでいくことが肝要であります。

特に、コロナ禍(か)等によって混沌(こんとん)とした今日(こんにち)の世相を見る時、たとえいかなる災禍が競い起きようが、一人ひとりが地涌の菩薩の眷属(けんぞく)としての誇りと自覚を持って強盛に題目を唱えて災禍を克服し、妙法広布に我が身を捧げていくことが勝利の秘訣であることを認識し、戦っていくことが大事であります。

どうぞ皆様には、いよいよ自行化他の信心に住し、ますます広布のために御精進くださることを心から念じ、本日の挨拶といたします。

(大白法・令和3年1月16日号より抜粋)

(令和3年3月掲載)