日蓮正宗 昭倫寺

日如上人御言葉 唱題行(七月一日)の砌

 令和3年7月1日 於 総本山客殿

大聖人様は『富木尼(あま)御前御書』に、
「阿闍世(あじゃせ)王は法華経を持(たも)ちて四十年の命をの(延)べ、陳臣(ちんしん)は十五年の命をのべたり。尼ごぜん又法華経の行者なり。御信心は月のまさるがごとく、しを(潮)のみ(満)つがごとし。いかでか病も失(う)せ、寿(いのち)ものびざるべきと強盛にをぼしめし、身を持(じ)し、心に物をなげかざれ」(御書 九五五頁)
と仰せであります。

御承知の通り、阿闍世王は、古代インドのマカダ国の王である父の頻婆娑羅(びんばしゃら)王を監禁し、獄死させて王位に即(つ)いたのでありますが、のちに釈尊の教えに帰依し、仏教の熱心な保護者となって、四十年も寿命を延べたとあります。

また陳臣は、ある仙人から「あなたは一カ月後に死ぬ」と予言されましたが、天台大師の教えを受け、修行することによって、十五年間も寿命を延ばしたと言われております。

これらの御文を拝し、いかなる病魔も大御本尊様に対する強盛なる信心によって対治できることを確信し、それぞれがコロナ感染症に負けず、なお一層の精進をもって題目を唱え、いよいよ強盛に自行化他の信心に励んでいくことが、今、最も肝要であります。

(大白法・令和3年7月16日号より抜粋)


(令和3年10月掲載)