大聖人様は『妙一女御前御返事』に、 「今(いま)本門の即身成仏は当位即妙(とういそくみょう)、本有不改(ほんぬふがい)と断ずるなれば、肉身を其(そ)のまゝ本有無作の三身如来と云へる是(これ)なり。 此(こ)の法門は一代諸教の中に之(これ)無し。 文句(もんぐ)に云(い)はく『諸教の中に於て之を秘して伝へず』等云云」(御書 一四九九頁) と仰せられているのであります。 また「逆即是順」と説かれて、爾前権経では順縁の者のみ成仏し、逆縁の者は成仏は許されなかったのでありますが、法華経に来たって、十界互具・一念三千の法門が明かされたことによって、順逆二縁ともに即身成仏することが明かされたのであります。 故に『一念三千法門』には、 「凡(およ)そ此の経は悪人・女人・二乗・闡提(せんだい)を簡(えら)ばず。故に皆成仏道とも云ひ、又平等大慧(びょうどうだいえ)とも云ふ。 善悪不二・邪正一如と聞く処(ところ)に内証成仏す。 故に即身成仏と申し、一生に証得(しょうとく)するが故に一生妙覚と云ふ。 義を知らざる人なれども唱ふれば唯(ただ)仏と仏と悦び給ふ。 『我即歓喜諸仏亦然(やくねん)』云云」(同 一一〇頁) と仰せられているのであります。 すなわち、本門戒壇の大御本尊様に対する絶対的確信を持って信行に励むことこそ、一生成仏のための最高至善の方途(ほうと)であり、大御本尊様の広大なる力用と信受し奉る我らの信心、一切を御本尊様に帰命し奉る強盛(ごうじょう)なる信心があって、三世にわたる真の幸せを築くことができるのであります。 されば皆様には、大御本尊様への絶対的確信を持って、まず、本年立てた折伏誓願は必ず達成され、本年を悔いなく戦いきられますよう心からお祈り申し上げ、本日の挨拶といたします。 (大白法 令和6年3月16日号 掲載) (令和6年5月掲載) |