大聖人様は『太田左衛門尉御返事』に、 「法華経と申す御経は身心の諸病の良薬(ろうやく)なり。されば経に云はく『此の経は則(すなわ)ち為(こ)れ閻浮提(えんぶたい)の人の病(やまい)の良薬なり。若(も)し人病有らんに是(こ)の経を聞くことを得ば病即消滅して不老不死ならん』等云云」(御書 一二二二頁) と仰せであります。 さらに『上野尼(あま)御前御返事』には、 「法華経と申すは手に取れば其(そ)の手やがて仏に成り、口に唱ふれば其の口即(すなわ)ち仏なり。譬へば天月の東の山の端(は)に出(い)づれば、其の時即ち水に影の浮かぶが如く、音とひゞきとの同時なるが如し。故に経に云はく『若し法を聞くこと有らん者は一(ひとり)として成仏せずといふこと無けん』云云。文の心は此の経を持(たも)つ人は百人は百人ながら、千人は千人ながら、一人もかけず仏に成ると申す文なり」(同 一五七四頁) と仰せであります。 このなかで「法華経」と仰せられているのは、申すまでもなく本因下種の妙法蓮華経のことであります。 すなわち、身心の諸病を克服する最高の良薬こそ、本因下種の妙法蓮華経であると仰せられているのであります。 されば今、コロナ感染症によって世情騒然としている時、私どもは謗法の害毒によって、いまだ大聖人様の偉大なる教えに縁することもなく、苦悩に喘(あえ)いでいる多くの人々に対して、異体同心・一致団結して勇猛果敢に折伏を行じ、妙法広布へ向けて前進していくことが最も肝要であります。 (大白法・令和3年7月16日号より抜粋) (令和3年11月掲載) |