日蓮正宗 昭倫寺

日如上人御言葉 法華講連合会第56回総会(三月三十一日)の砌


法華講連合会第56回総会(三月三十一日)の砌

 平成31年3月31日 於 総本山

各講中において、改めて異体同心・一致団結してことに当たることがいかに大事か、異体同心こそ折伏達成の秘訣(ひけつ)であることを確信し、講中の全員が心を一つにして折伏戦に臨んでいただきたいと思います。

大聖人は『生死一大事血脈(けちみゃく)抄』に、
「総じて日蓮が弟子檀那等自他彼此(じたひし)の心なく、水魚の思ひを成して異体同心にして南無妙法蓮華経と唱へ奉る処(ところ)を、生死一大事の血脈とは云ふなり。然(しか)も今日蓮が弘通する処の所詮是(これ)なり。若(も)し然らば広宣流布の大願も叶(かな)ふべき者か。」(御書五一四頁)
と御教示あそばされております。

「水魚の思ひ」とは「水魚の交わり」と同じ意味でありまして、これは中国の三国時代、蜀(しょく)の劉備玄徳(りゅうびげんとく)が諸葛孔明(しょかつこうめい)を軍師に迎えた時に、魚に水が必要なように私には孔明が必要だと言った故事から取られた言葉と言われています。

今、我々も、この広布の戦いにおいて、講中の人々が異体同心の団結が勝利の秘訣であることをしっかりと確認し、互いが励まし合い、助け合い、共に動き、共に戦い、異体同心して、全員参加の折伏戦を展開し、もって広大なる仏恩にお応え申し上げなければなりません。

大聖人は熱原法難の時、壮絶な戦いをしている熱原の人々に対して、
「彼のあつわら(熱原)の愚癡(ぐち)の者どもい(言)ゐはげ(励)ましてを(堕)とす事なかれ」(同 一三九八頁)
と仰せであります。
「いゐはげましてをとす事なかれ」、言い励まして、激励して、「をとす」、退転させてはならないと仰せられているのであります。

激励に優(すぐ)れる指導はなしと言います。
広布の戦いのなかで、講中の人がお互いに言い励まして、激励して、一人も退転させることなく戦いを展開していくことが、いかに大事であるかを知るべきであります。

(大白法・平成31年4月1日号より抜粋)

(平成31年5月掲載)