立宗七百六十四年の新年を迎え、御隠尊日顕上人猊下には御機嫌麗(うるわ)しく新年をお迎えの御事と存じ上げます。 また、法華講大講頭永井藤藏氏ほか全国法華講員御一同には、清々(すがすが)しく新春を迎え慶賀の至りに存じます。 本年「折伏躍進の年」は、各講中共に、遠くは一天四海本因妙(ほんにんみょう)広宣流布達成を目指し、近くは平成三十三年・宗祖日蓮大聖人御聖誕八百年、法華講員八十万人体制構築を目標に、破邪顕正の大折伏戦を展開し、以(もっ)て勇躍として前進すべき誠に大事な年であります。 大聖人は『如説修行抄』に、 「末法の始めの五百歳には純円一実の法華経のみ広宣流布の時なり。此(こ)の時は闘諍(とうじょう)堅固・白法隠没(びゃくほうおんもつ)の時と定めて権実雑乱(ごんじつぞうらん)の砌(みぎり)なり。敵有る時は刀杖弓箭(とうじょうきゅうせん)を持つべし、敵無き時は弓箭兵杖(ひょうじょう)なにかせん。今の時は権教即実教の敵と成る。 一条流通の時は権教有って敵と成る。まぎ(紛)らはしくば実教より之(これ)を責むべし。是(これ)を摂折(しょうしゃく)の修行の中には法華折伏と申すなり。天台云はく『法華折伏破権門理(はごんもんり)』と、良(まこと)に故あるかな』(御書六七二頁) と仰せであります。 今末法は順円一実の法華経、即(すなわ)ち法華経本門寿量本文底下種の南無妙法蓮華経のみ広宣流布の時であり、此の時は闘諍堅固・白法隠没の時と定めて、摂折(しょうしゃく)二門のうちには折伏を以て正規とすべきと仰せられていいるのであります。 故に『百六箇抄』には、 「日蓮は折伏を本とし摂受を迹と定む。法華折伏破権門理とは是なり」(御書一七〇〇頁) と仰せられ、今末法にあって、宗祖日蓮大聖人の御正意は破邪顕正の折伏にあることを明示されているのであります。 此処(ここ)に本年「折伏躍進の年」に当たり、我等は五濁に塗(まみ)れ混沌(こんとん)とした今日の世情を見て、その混乱と苦悩の原因がすべて邪義邪宗の謗法の害毒によりことを御金言に照らして確(しか)と見極め、今こそ破邪顕正の折伏を果敢に実践すべく、講中全員がその使命のもとに異体同心・一致団結して立ち上がり、例え如何(いか)なる障魔が競い起きようとも一歩も退くことなく、勇猛にして盤石(ばんじゃく)なる折伏体制を構築して、請願達成・一天広布へ向かって大きく躍進していくことが肝要であります。 宗内僧俗各位の愈々(いよいよ)の御健勝と御健闘を祈り新年の挨拶といたします。 (妙教より抜粋)
(平成28年1月掲載) |