日蓮正宗 昭倫寺

立正安国論(r3.9)


(立正安国論 御書二四九頁一〇行目)

所以(ゆえん)は何(いかん)、大集経に云はく「若し国王有って無量世に於て施戒慧(せかいえ)を修すとも、我が法の滅せんを見て捨てゝ擁護(おうご)せずんば、是くの如く種(う)うる所の無量の善根悉く皆滅失し、乃至(ないし)其の王久しからずして当に重病に遇(あ)ひ、寿終(じゅじゅう)の後(のち)大地獄に生ずべし。王の如く夫人(ぶにん)・太子・大臣・城主・柱師・郡主・宰官(さいかん)も亦復是くの如くならん」と。


(通解)

(邪義に執着し、正義に対して曲がった心が存するならば、無間地獄に堕ちる)所以は何かというと、大集経に、こう説かれている。

「もし国王があって、すでに無量世にわたって、布施を行じ、戒律を持ち、智慧を修得したとしても、正法の滅するのを見ながら捨てて擁護しないならば、過去に積んできたところの無量の善根は悉く滅失してしまう。
(乃至)その王は、まもなく重病にかかり、死んだ後は、大地獄に生ずるであろう。
また王と同じく、夫人・太子・大臣・城主・柱師・郡主・宰官らも、すべて同様の運命をたどるであろう。」

と。