日蓮正宗　昭倫寺

安国論奥書（ｒ４．６）

（安国論奥書　御書四二〇頁二行目）

文応元年太歳庚申より文永五年太歳戊辰後（のちの）正月十八日に至るまで九箇年を経て、西方大蒙古国より我が朝を襲ふべきの由牒状（ちょうじょう）之を渡す。又同六年重ねて牒状之を渡す。既に勘文（かんもん）之に叶ふ。之に準じて之を思ふに未来も亦然るべきか。此の書は徴（しるし）有る文なり。是偏（ひとえ）に日蓮の力に非ず、法華経の真文の感応の致す所か。

　　文永六年太歳己巳十二月八日之を写す


（通解）

（立正安国論を著した）文応元年より（九ヶ年を経過した）文永五年の閏一月十八日、西方大蒙古国より、我が日本国を襲う旨の牒状が届いた。
また同六年にも、重ねて牒状が届いた。
すでに立正安国論に述べておいたことが、ここに適中したのである。
このことから考えるに、未来もまた立正安国論に示した原理の通りになるであろう。
この書は、現証を伴う力ある文なのである。
これはひとえに日蓮の力ではなく、法華経の真文との感応によるものであろう。

　　文永六年十二月八日これ（立正安国論）を写す