(立正安国論 御書二三四頁始) 旅客来(き)たりて嘆(なげ)いて曰(いわ)く、近年より近日に至るまで、天変・地夭(ちよう)・飢饉(ききん)・疫癘(えきれい)遍(あまね)く天下に満ち、広く地上に迸(はびこ)る。牛馬巷(ちまた)に斃(たお)れ、骸骨(がいこつ)路(みち)に充(み)てり。死を招くの輩(ともがら)既に大半に超(こ)え、之(これ)を悲しまざるの族(やから)敢(あ)へて一人(いちにん)も無し。 (通解) 旅客が来て嘆いて言うには、近年より近日に至るまで、天変地夭・飢饉・疫病が遍く天下に満ち、広く地上にはびこっている。 牛馬は巷に死んでおり、その死骸が道路いっぱいに充ちている。 すでに死亡した人々は大半を超え、このような世相を悲しまない者は一人もいない。 |