上野殿御返事(御書一三六一頁四行目) とにかくに法華経に身をまかせ信ぜさせ給へ。殿一人にかぎるべからず。信心をすすめ給ひて、過去の父母等をすく(救)わせ給へ。日蓮生まれし時よりいまに一日片時もこころやすき事はなし。此の法華経の題目を弘めんと思ふばかりなり。 (通解) とにかく法華経に身をまかせて信じきりなさい。 あなた一人だけが信心するのではなく、他にも信心をすすめて、過去の父母等を救いなさい。 日蓮は生まれた時から今に至るまで一日片時も心の安まることはなかった。 ただこの法華経の題目を弘めようと思うばかりである。 |