月水御書(御書三〇一頁九行目) 如来滅後二千二百余年に及んで、五濁さかりになりて年久し。事にふれて善なる事ありがたし。設(たと)ひ善を作(な)す人も一の善に十の悪を造り重ぬて、結句は小善につけて大悪を造り心には大善を修したりと云ふ慢心を起こす世となれり。 (通解) 如来滅後二千二百余年に及んで、五濁が盛んになって年も久しい。 何かにつけて善い事はめったにない。 たとえ善を行う人も一の善に対して十の悪を造り重ねてしまい、結局は小善に応じて大悪を造り、心には大善を修したという慢心を起こす世となったのである。 |