法華題目抄(御書三五三頁七行目) 問うて云はく、法華経の意をもしらず、義理をもあぢはゝずして、只南無妙法蓮華経と計り五字七字に限りて、一日に一返(ぺん)、一月乃至(ないし)一年十年一期生の間に只一返なんど唱へても軽重の悪に引かれずして四悪趣(あくしゅ)におもむかず、つひに不退の位にいたるべしや。答へて云はく、しかるべきなり。 (通解) 質問します。 法華経の意味も知らず、義理も深く考えず、ただ南無妙法蓮華経とばかり五字七字のみ題目を一日一辺、あるいは一月乃至一年、十年、一期生の間にただ一辺だけ題目を唱えても、軽重の悪に引かれずに四悪趣(地獄・餓鬼・畜生・修羅)に趣かないで、ついに不退の位に至ることが出来るであろうか。 答えます。 その通りである。 |